Area Detector CTがもたらすメリット
Volume Scanによるさまざまな画質向上

空間分解能の向上

Volume Scanの大きなメリットの一つに、空間分解能の向上があります。XY平面内およびZ軸方向のMTFを示しますが、いずれもVolume ScanのほうがMTFの劣化が少ないことが分かります。また、同一患者での臨床画像(頭部穿通枝)、および冠動脈ステントの画質比較も示します。いずれもVolume Scanのほうが、非常に明瞭に描出されていることがわかります。
このように、Volume Scanの使用により、微細な構造物をこれまで以上に正確に描出することを可能とします。 これは、寝台移動を伴わないスキャンにより体軸方向の補間が必要なくなったことに起因しています。

ミスレジストレーションリスク低減

サブトラクションやアディッションなど、様々な画像処理を行う際に問題になるのがミスレジストレーションです。Helical Scanを複数回繰り返すことを考えてみましょう。まず、寝台の移動には必ず一定の誤差が発生します。サブミリでの高分解能撮影においては、この移動誤差もミスレジストレーションの要因となり得ます。また、忘れられがちですが各スキャンにおけるヘリカル軌道の差(投影開始位置の違い)によっても同じくミスレジストレーションが発生します。Volume Scanでは、寝台が移動しない上に各スキャンの投影開始位置も必ず同じになりますので、ミスレジストレーションの要因を極限まで排除することができます。
下記にファントム画像を示しますが、Volume Scanでは金属からのアーチファクトや皿ファントムの周囲の陰影も極めて良好にサブトラクションされていることが分かります。
なお、患者さんの体動に関してはVolume Scanでは撮影時間が極めて短くなるため、その発生リスクも低減することが可能ですが、本体サブトラクションソフトウェアの3次元の線形位置合わせにより、さらに精度の高いサブトラクションを可能とします。
また、デュアルエネルギー解析に関しても(結局は2エネルギーのデータに対して加算・減算・重み付けを行っているため)、このミスレジストレーションが解析精度に影響を与えることを忘れてはなりません。

心臓CT画質の向上

これまで、心電同期Helical Scanでは、低いヘリカルピッチで収集された複数心拍のデータから、ある一断面の画像を再構成していました。よって心臓の上端と下端では全く撮影時相が異なっており、また心拍の状態によっては断面毎にバンディングアーチファクトや造影能の違いが発生してしまい、読影を困難にすることがありました。一方、心電同期Volume Scanでは、たった1心拍以内の至適時相データから心臓全体のボリュームを再構成可能です。これまでのように体軸方向のデータのつなぎ合わせが必要ないため、バンディングアーチファクトや造影能の差が原理的に発生しません。よって非常に読影の容易な画像を生成することが可能になるわけです。
また、Volume Scan自体の特性で石灰化やステントもブルーミングの少ない画像を提供可能です。



Volume Scanによる狭窄例

Volume Scanによる高度石灰化例

Volume Scanによるステント留置例

Area Detector CTがもたらすメリット

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